体内で命に関わるほど重要な働きをしている「鉄」
鉄の、体内での働きとは?
ヘモグロビンの二価鉄は酸素と結合し、全ての細胞に酸素を運搬する働きをしています。
体内の二価鉄が不足すれば、体内全ての細胞が酸欠状態に陥ってしまいます。
また、補酵素としてDNAの生成・神経伝達物質のチロシンの合成・アミノ酸や脂質の代謝にとって重要ななるカルチニンの合成・コラーゲンの生成などに役立っています。
体内の鉄が不足すれば、それらの生成が減少する為、臓器の機能も低下してしまいます。
ミトコンドリアにおいて、酸化還元反応を行うシトクロムに含まれ酸素との反応中心としてエネルギー産生の中核的な役割も担っています。
体内の鉄が不足すれば、エネルギー産生が減少する為、新陳代謝も悪くなってしまいます。
「鉄不足」と「鉄十分」かで、心身はこんなに違ってしまうのです・・・!
子どもも・・・
パパも・・・
体内が鉄不足になっていることの危険性
鉄不足によって体内の全細胞への酸素供給が減り、細胞体である体全体が酸欠状態に陥ると、全ての臓器機能が低下して活力が弱まり、家事・育児・仕事・勉強などの活動に支障を来します。
臓器機能が低下すると消化機能も弱まって、肉など消化の良くないものをあまり食べられなくなり、嫌いと思い込むようにもなってしまいます。
すると摂取する栄養バランスは悪くなる悪循環となり、肩こり、疲労感、だるさ、イライラ、落ち込み、睡眠不足、体の冷え、むくみ、便秘などの体調不良が起こり、更に体感が辛くなります。
体調不良の悪循環の状態が続くと、細胞が壊れていき、やがては病気を引き起こすことに繋がってしまうのです。
活力みなぎる幸せな毎日を過ごす為には心の元気が必要で、その為に、体の元気が必要です。
鉄分さえ満たせば健康!ということでは決してありませんが、今まで自分の体内の「鉄」をそこまで意識してなかったのであれば、たっぷりの鉄で体を満たすとどのような体感の変化が得られるのか。試してみる価値は大きいですよ。
鉄は元素なので体内でつくることはできません。外からの摂取が必須です。
更には、ヘモグロビンの中で約3ヶ月経つと酸素を運べない鉄に変わって体外に排出されてしまうので、日々体内に補給し続ける必要があります。
鉄分摂取を心がける際のポイント
体内に吸収されやすい鉄を摂ること
せっかく鉄分を摂っても、体内に吸収されなければ意味がありません。
鉄は、種類によって吸収の良し悪しが異なります。
赤身の牛・羊肉・マグロ・レバーなどの動物性食品に含まれている鉄は、ヘム鉄という酸素と直接結びつく二価鉄です。すなわち、体内への吸収が良い鉄です。
野菜・果物・海藻のような植物性食品に含まれている鉄は、非ヘム鉄という酸素と直接結びつかない三価鉄です。すなわち、体内への吸収が良くありません。
ホウレン草を食べているから鉄分摂取は十分!とは言い難いということですね。
ヘム鉄が含まれる動物性食品のリスク
では、動物性食品をたっぷり摂ってヘム鉄を十分に補給し続ければ健康になれるでしょうか?
1日の鉄分摂取量の目安として、牛肉の赤身で約200g、レバーで約70g。
良質なものを食べようとすると経済的に難しく、安価なものだとホルモン剤や飼料に含まれる農薬など、化学合成物質摂取の懸念があります。何より、飽きてしまいますしね
また実は、ヘム鉄には過剰摂取リスクもあります。
2012年にハーバード大学のパブリックヘルスの研究者たちが、ヘム鉄と、心臓発作のような心臓疾患や直腸ガンをはじめとするガンとの関連を発表しました。赤身肉を常食する被験者のデータを20年以上収集した結果、死亡率が高かったと発表しています。
一般的な鉄サプリメントの懸念点
吸収が良いように作られているヘム鉄のサプリメントは一般的に、人間に最も近いと言われる豚の血からできています。豚の血が錠剤になるまでの加工過程では当然、様々な合成化合物が使用されています。過剰摂取リスクも、食品同様にあります。
お肉同様に、過剰摂取と化学合成物質摂取の両方のリスクがあるということです。
中には過去に鉄サプリ経験者がいらっしゃると思いますが、のみ心地はいかがでしたか?
特に妊娠中は、医師から強制的にのむように言われた方も少なくないと思います。私の友人は、「ムカムカしたり吐き気がしたりして嫌だ」と言っていました。
体がこのような反応を示すのは、きっと本能的な拒否反応ではないでしょうか。
体の為に良かれと思って摂取するのに、本末転倒ですよね