こんにちは。ヒーラー・ヴィーガンパティシエのShioriです。
ヴィーガンパティシエっていうと「ヴィーガンって何?」とよく聞き返されていました。
最近はヴィーガンのお店も増えて、聞かれる回数も減ってきた気がします。同じ業界にずっといると分からなくなってしまうのですが、ヴィーガンってどれくらい一般的なんでしょうか?笑
ヴィーガンは卵・乳製品・肉魚など動物性のものは取らず、日用品も革製品など動物性のものは使用しないライフスタイルのことです。ヴィーガンスイーツも卵や乳製品を使わず植物性の食材100%で作られます。
時が経つのは早いもので、ヴィーガンスイーツを作りはじめて8年が経ちました。ここではヴィーガンスイーツの魅力を語りたいと思います。体へのインパクト、環境への影響など様々なメリットが伝えられますが、私がグッと来てしまったヴィーガンスイーツの魅力を少し、お伝えできればと思います。
みんなで食卓を囲める
私がヴィーガンスイーツと出会ったのはアメリカでした。もう随分前のことですが、どこに行ってもヴィーガンフードがありました。その頃の日本を振り返ると「お肉抜き」の対応もできないところが多く(一緒に煮込んでしまっている、など)お肉が苦手な私はちょっと困っていました。当然、お店選びも苦戦しました…。
アメリカでは、どんなお店でも少なくともひとつふたつはヴィーガンメニューがあるのが定番のようでした。いろんな宗教の人がいて食事制限があるからか、アレルギーを持つ人が多いからか、かなり浸透していました。どんな食事を好む人でもお店選びに困ることがなく、ストレスなく一緒に食事をすることができました。「誰でも食べられる」というのはヴィーガンフードの魅力のひとつかもしれません。
素材の良さを感じられる
なによりもヴィーガンスイーツの魅力は素材の良さを感じられること、それぞれの素材が主役であることです。
クリームや卵をたっぷり使ったスイーツは粉やフルーツの味よりも、クリームの風味がリッチに主張します。クリームの風味やそのハーモニーを楽しむイメージでしょうか。
一方で、ヴィーガンスイーツは材料がシンプルで素朴なので一つひとつの素材の味がしっかりしています。噛むほどに粉そのものの甘さを感じたり、フルーツがダイナミックに主張してきたりします。この素材そのものの味や香りを感じられるのがヴィーガンスイーツの魅力だなぁと思います。
植物のエネルギーを受け取れる
素材そのものの味を感じる時、その植物が土の上で育ってきた姿が目に浮かび、生命力を感じます。なんだか力強さが伝わってくる気がするのです。
まるでひとつのケーキの中に自然が閉じ込められているようです。風にゆれる麦畑、太陽を浴びる果実、そのいのちのきらめきががギュッと詰まっている気がします。
その生命力が私たちに届く時、私たちのいのちも元気になると感じています。じわーっと力が湧いてくる感じです。裸足で砂浜を歩いたり、日向ぼっこしたり、山の中の空気を吸ったり、自然の中にいると癒されて回復しませんか?
その癒しがスイーツの中に凝縮されている感じです。ヴィーガンスイーツの最大の魅力はスイーツの中で植物の一つひとつが輝き、その輝きで食べた人のいのちが元気になることです。
いのちの輝く場所
私にとって、レシピを作る時間は素材のエネルギーとその個性を感じられる至福の時間です。その素材の良さが生きるようにレシピを作っていると、もともと持っている素材の力が自然と湧いてくるような場を整え、輝くためのステップを用意しているような気持ちになります。
それは私が何かしているようで本当は何もしていなくて、ただその素材が輝く目撃者になっているような感覚です。
実は、ヒーリングやカウンセリングをしている時も同じ感覚を持ちます。人も植物も自ら輝こうとする力や個性があって、輝くための場所や明確なステップがあればその力を発揮するのが自然なことだと確信しています。
きっといのちが輝く目撃者になりたくて私はレシピを作ってきたし、ヒーリングを提供するのだと思います。
ホームメイドアップルパイ
素材の生命力に魅了されてパティシエを続けてきたので、私が作るフルーツのケーキはフルーツが多めです。笑
手間ひまかけても、あれこれ素材をいじらない、素材のエネルギーの向きを変えずに真っ直ぐに食べた人に届けることを大切に作っています。
最近作ったのは、アップルパイです。
この時は無農薬・無堆肥で作られたリンゴを使いました。
切ってみると蜜が詰まっていてシャキシャキ。火を通してしまうのがもったいないくらいの美味しさでした。
こういうのは生で食べたくなってしまうので…たくさんつまみ食いしながらアップルパイをつくりました。(できあがった頃にはお腹いっぱいでした…笑)
食べやすい大きさにスライスしたリンゴを軽くソテーして、パイで包んでオーブンへ。カスタードやダマンドを入れるものもありますが、今回はリンゴだけでシンプルに仕上げました。このリンゴ、ソテーしたら綺麗な色でドキドキしました。
いつもはリンゴをソテーする時に少量の砂糖をかけるのですが、あまりの美味しさに砂糖なしでつくりました。
そして、今回のパイはグルテンフリーで作りました。ふと新しいレシピが頭をよぎり、米粉をメインにアーモンドやコーンスターチを配合してみました。クッキーぽくなっちゃうかなぁ…と思いつつ作りましたが、やっぱりパイというよりクッキーっぽかったです。
パイっぽさは少ないものの、たっぷり入ったリンゴがジューシーで美味しくいただきました。翌日冷やして食べたのですが、翌日に食べるパイって、パイ生地がしなっとしていておいしいんですよね。果汁を吸ってしなっとしたパイとか、ちょっと湿気たクッキーとか意外と好きです。(わかる人いませんか〜?)
まだまだ続くリンゴの季節、タルトタタン、リンゴのピザ、アップルクランブル、作りたいものがいっぱいです。
リンゴのケーキとアールグレイのアイスクリームを一緒に食べるのが美味しそうだなぁと妄想していて、この冬一度は作りたいなぁ〜と思っています。
植物からエネルギーをもらう癒し時間でした。
この癒しのエネルギーがヴィーガンスイーツの一番の魅力です。
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